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    臨時休業のお知らせ。11月20日(水)~11月21日(木)は、臨時休業とさせていただきます。 この間のお問い合わせ、ならびに診断・相談への対応はできませんが、ご了承のほどお願いいたします。 また、児童手当の改正に伴い、「子ども手当計算ツール」の児童手当の所得判定、給付額、給付期間の見直しを行いました。

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ライフプランシミュレーションの活用事例

ライフプランでのお金の課題を検討、解決する手段として、ライフプランシミュレーションがどのように活用できるかを、 具体的に示した事例のご紹介です。ぴったりの課題ではなくても、ライフプランシミュレーションでこんなことが分かる、 こんなふうに使うなどのヒントになれば幸いです。

老後の資金が足りるか、支出をどれだけ減らせば良いか

~支出削減の検討事例~


老後の資金が足りない場合、検討すべき対策のひとつは”支出の見直し”です。しかし、いきなり費目ごとにどれだけ減らせるかを精査することはハードルが高いものです。 そこで最初は、例えば生活費全体などの大きなくくりで、何%程度減らせばよいかの目標を知ることから始めれば、検討しやすくなります。 ここでは、ライフプランシミュレーションの結果と、「支出分析ツール」の”損益計算機能”を使って、生活費を何%減らせば老後の資金不足が解消されるかを求める事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

老後の資金不足を解消する方法として、支出削減を検討する。シミュレーション期間で不足している資金を補うために、 生活費をどれだけ削減すればよいか検討し、シミュレーションにより確認してみる。


3. 支出削減の検討

「支出分析ツール」を用いて、シミュレーション最大期間での損益計算を実行する。 生活費総額から老後資金の不足額を差し引いて、赤字を解消する生活費のレベルを求める。

ベースモデルと支出削減後のキャッシュフロー比較
拡大可
  • 最終不足額:1,951万円(=期首貯蓄額2,000万円+期間収支-3,951万円)
  • 生活費総計:22,954万円
  • 見直し後生活費:21,003万円(=22,954万円-1,951万円)
  • 生活費レベル:現在の91.5%(=21,003万円/22,954万円)
  • 以上の条件により、現在の生活費504万円を460万円に削減する(削減率約8.7%)

見直し後の生活費を入力フォームに設定して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 支出削減後シミュレーションの結果

  • 期間内での老後の資金不足は解消される
  • 必要に応じて、さらに生活費を削減すれば、余裕を持った老後の資金を形成することができる
支出削減後のシミュレーション結果
拡大可
損益計算表
拡大可


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、老後資金の不足を支出削減により解消するには、 支出をどの程度削減する必要があるかを検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、支出削減以外にも老後資金を改善する対策はいくつかあり、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2023年3月15日 初版作成

7. 参考資料


転職して給料が減っても大丈夫か、生活費の削減が必要か

~転職の検討事例~


最近は、様々な理由で転職するケースも増えていますが、転職によって必ずしも給料が増えるとも限りません。 減った場合には将来のキャッシュフローにどの程度の影響があるか、どのような対策が必要か、予め確認しておいた方が決断しやすくなります。 ここでは、転職して給料が減った場合に、生活費をどの程度節約しなければならないかを、ライフプランシミュレーションで確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円
  • 退職金 1,500万円(一時金) 確定拠出年金 500万円(一時金)

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

転職により現在よりも収入が減少する場合、キャッシュフローがどのような影響を受け、それに対してどのような対策が有効かを、 シミュレーションにより確認してみる。


3. 転職の情報

  • 40歳で転職 退職金500万円(勤続17年)
  • 現在までの加入での年金計算 基礎年金 年間33万円 厚生年金 年間49万円
  • 確定拠出年金 転職先でも転職前と同条件で継続とする
  • 転職先の年収 600万円 退職年齢 60歳 退職金 800万円(勤続20年)
  • 転職後の年金計算 加入年数 20年 平均給与収入 700万円 基礎年金 年間39万円 厚生年金 年間79万円 加給年金 年間39万円(65歳~2年間)

転職後の給与収入、転職前、転職後の退職金、転職までの加入による年金受給額、転職後の加入による年金の上積み分を入力して、 ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 転職後のシミュレーション結果

  • 老後に資金不足となる本人年齢が80歳→72歳に悪化
  • 50年後の資金不足額が、約-2,000万円→-4,000万円に悪化(総収支が約2,000万円悪化)
転職後のシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと転職後のキャッシュフロー比較
拡大可

キャッシュフローを改善させるために、例えば収入の減少に合わせて、以下のように支出を見直す。

  • 生活費 約10%削減 年間504万円(月額42万円)→年間456万円(月額38万円)

上記の見直しに従って入力を修正して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。

転職後生活費削減のシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと転職後生活費削減のキャッシュフロー比較
拡大可

(注)ベースプランと転職+支出見直し後の比較

これにより、老後に資金不足となる本人年齢が72歳→80歳に改善し、50年後の資金不足が約-4,000万円→約-1,700万円に改善する。

なお、支出を見直す以外に、65歳まで雇用延長して収入を増やすなど、他にも有効な対策はいくつかある。


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、転職により現在よりも収入が減少する場合、 キャッシュフローがどのような影響を受けるかを確認する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や転職の情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年7月20日 初版作成
  • 2023年4月17日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


退職金は一時金で受け取った方が良いか、年金で受け取った方が良いか

~退職金の受け取り方の検討事例~


退職金を受け取る際に、一時金か年金か、あるいは併用か、を選択できる場合、どれを選ぶのが良いのか迷うことと思います。 退職金の一時金には、勤続年数に応じた所得税控除があり、社会保険料も掛からないため、勤続年数が長い人ほど一時金での受け取りが有利になるケースが多くなります。 ここでは、退職金を一時金で受け取る場合と年金で受け取る場合について、ライフプランシミュレーションを使って、退職後のキャッシュフローを比較した事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円
  • 退職金 1,500万円(一時金) 確定拠出年金 500万円(一時金)

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

退職金を一時金として受け取る場合と、年金として受け取る場合では、老後の資金がどのように異なるか、 シミュレーションにより確認してみる。


3. 退職金の年金受け取りの場合の情報

  • 退職金1,500万円を企業年金基金で運用
  • 1,500万円のうち1,200万円を原資とし、1%の利率で運用しながら、60歳から15年間年金として受け取ると、 その金額は年間87万円となる(総額1,305万円)
  • 残りの300万円を原資とし、1%の利率で運用しながら、60歳から20年間の保証期間のある終身年金として受け取ると、 その金額は年間17万円となる(88歳までの28年間で総額476万円)
  • 確定拠出年金500万円は、1%で運用しながら、60歳から10年間年金として受け取ると、 その金額は年間53万円となる(総額530万円)
  • なお、ここでの利率は、運用管理手数料などを差し引いた後の実質利率とする

退職金の年金受け取りの場合の情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 退職金の年金受け取りの場合のシミュレーション結果

  • この前提での、50年経過時点での資金の不足額は、一時金受け取りで-1,923万円、年金受け取りで-1,952万円であり、 大きな差異は無いが、30万円ほど一時金受け取りの方が多い
  • 老後に資金不足となる本人年齢は、どちらも80歳(但し、若干、年金受け取りの方が早い)
退職金の年金受取りのシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと年金受取りのキャッシュフロー比較
拡大可

年金で受け取る方が総額は多い(2,311万円)ことから、この結果は意外に思われるかもしれないが、 これは、退職金を一時金として受け取る場合に、勤続年数に応じた一定の所得税控除(非課税枠)と税率優遇があるのと、 退職金には社会保険料が課せられないことが関係している。 したがって、上記の前提では若干、一時金での可処分所得(手取り)が多くなったが、退職金の金額が多い場合や、 勤続年数が短い場合は、年金で受け取る方が多くなる傾向にある。

また、企業年金の場合、企業業績の悪化などによって年金を減額されるリスクや、利率の低下リスク、 終身年金部分は寿命に依存するなどの、長期間受け取る場合のリスクが存在する。 なお、一時金受け取りの場合には、自分で運用することにより資産を増やせる可能性もある。


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、退職金を一時金で受け取る場合と、年金で受け取る場合とで、 老後の資金にどのように影響するかを確認する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や退職金の年金受け取りの場合の情報などは架空のものであり、 実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、退職金の金額や勤続年数、他の公的年金や個人年金の金額、 扶養家族の有無などにも依存することから、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、 リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年7月14日 初版作成
  • 2023年4月14日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


世帯主に万一のことがあった時の遺族年金はいくらもらえるか

~遺族年金と死亡保障額の検討事例~


世帯主(主たる生計者)に万一のことがあった場合に備えて、生命保険に加入することも一般的ですが、年齢や家族構成によってもらえる遺族年金や支出も異なるため、 その時々に必要な保険金額も異なります。世帯主が万一亡くなった場合に、どの程度の遺族年金がもらえ、将来に渡ってどれくらいの資金が不足するのか、 亡くなる年齢によって資金の不足がどう変化するのか、ライフプランシミュレーションと「年齢別死亡保障額計算ツール」を使って求める事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

仮に翌年、世帯主に万一のことがあった場合に、どの程度の遺族年金がもらえ、将来に渡ってどれくらいの資金が不足するか、 シミュレーションにより確認してみる。


3. 遺族年金などの算出

  • ベースモデルの情報を元に、「年金計算ツール」を使用して、遺族年金を算出する
  • 国民年金加入月数 204ヶ月 厚生年金加入月数 204ヶ月 平均年収 501万円(以上は自動で計算) 婚姻年数 12年を入力して遺族年金を求めると以下の通りとなる
  • 遺族基礎年金 118万円(39歳~10年間の平均) 寡婦年金 25万円(60歳~5年間) 遺族厚生年金 51万円(39歳~終身) 中高齢寡婦加算 59万円(49歳~16年間)
  • 死亡保障のある生命保険には加入していない
  • 死亡時に会社から支給される死亡退職金、企業年金、弔慰金などは計算に含んでいない
  • ひとり親への児童扶養手当として、末子が18歳に達するまでは年間52万円、子供が2人の期間はさらに年間12万円の支給があるものとする (遺族年金が児童扶養手当を上回ることから、児童扶養手当は支給されないため、2版で修正)
  • 児童手当は計算に含んでいない

上記の遺族年金の情報を年金の入力に追加して、ライフプランシミュレーションを「死亡保障額算出」モードで実行すると、以下の結果を得る。


4. 死亡保障額算出シミュレーションの結果

  • 遺族年金や児童扶養手当をもらっても、現状と同じ生活水準を継続すると、生涯で約1億円不足する
世帯主死亡後のシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと世帯主死亡後のキャッシュフロー比較
拡大可

1億円の死亡保険金の生命保険に加入すると、保険料が高くなることから、現実的な死亡保険金のレベルになるまで、収入や支出の見直しを行う。 例えば、以下のような見直しを行うと仮定する。

  • 妻は子どもが独立後も働き、64歳まで働くこととする
  • これに伴い、妻の年金受給額が増加する(基礎年金62万円→78万円、厚生年金18万円→24万円)
  • 現状の生活費支出を70%のレベルまで削減し、さらに4人→3人となることで10%削減する(504万円→318万円 現状の63%に削減)

上記の見直しにしたがって入力を修正して、「死亡保障額算出」モードでライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。

改善策のキャッシュフロー比較
拡大可
ベースモデルと改善策のキャッシュフロー比較
拡大可

(注)対策前と対策後の死亡保障額算出シミュレーション結果の比較

これにより、生涯での不足額は約3,500万円となり、死亡退職金、企業年金、弔慰金などがどの程度もらえるかを調べ、 それを差し引いた金額を死亡保険金の目安として、生命保険への加入を検討する。 あるいは、マイホームを購入し、住宅ローンの団体信用生命保険に加入すれば、死亡時には全額返済免除となるなどの選択肢もある。 いずれにしても、万一の場合に備えて、どのような対策が実現可能か、家族で良く話し合っておくことが必要。

また、下のグラフは、「年齢別死亡保障額計算ツール」を用いて、年齢によって保障すべき額がどのように推移するかを示したもので、 ピンクの折れ線グラフがその金額を示している。 これは、上記の対策を行う前のキャッシュフローに基づいた結果であるが、41歳では約1億円の不足であったところ、 50歳では約6,000万円の不足まで減少することが分かる。 このような傾向を考慮して、死亡保険金額が年々減少するタイプの収入保障保険や逓減定期保険などがある。

年齢別死亡保障額計算ツールの結果
拡大可


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、世帯主に万一のことがあった場合の、将来のキャッシュフローへの影響を検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や遺族年金の情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年7月 5日 初版作成
  • 2023年2月10日 2版改版
    ひとり親への児童扶養手当の削除、最新のライフプランシミュレーションの表示グラフに差し替え、「年齢別死亡保障額算出ツール」の結果を追加

7. 参考資料


年金を繰り下げ受給すべきか

~年金繰り下げ受給の検討事例~


公的年金は、受給開始時期を1ヶ月繰り下げるごとに受給額が0.7%増加し、一生涯もらうことができるため、老後の資金を改善する対策の一つです。 ただし、繰り下げ後の受給開始から12年以上たたないと総受給額が上まらないため、その間にキャッシュフローがマイナスにならないだけの老後資金が必要になります。 ここでは、繰り下げない場合と繰り下げた場合とで、ライフプランシミュレーションによりキャッシュフローがどう変化するかを比較した事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

老後の資金不足を改善する方法として、年金受給開始年齢の繰り下げを検討する。70歳まで繰り下げることにより、 老後の資金がどの程度改善するか、シミュレーションにより確認してみる。


3. 年金繰り下げ受給の情報

  • 本人年金受給開始年齢 65歳→70歳まで60ヶ月繰り下げ
  • 老齢基礎年金、老齢厚生年金の同時繰り下げとする
  • 共に42%の増加となり、それぞれ年間72万円→102万円、135万円→192万円となる
  • 妻が65歳に達するまで2年間受給できる加給年金は、受給開始年齢の繰り下げにより受給できない

上記の年金繰り下げ受給の情報を元に、年金の入力を修正して、ライフプランシミュレーションを実行すると、 以下の結果を得る。


4. 年金繰り下げ受給の検討シミュレーションの結果

  • 資金不足となる年齢が80歳→78歳に悪化する
  • 世帯の収入が無い期間が5年間→10年間となり、その間に金融資産が大きく減少する
  • 年金受給後の収支の傾きは改善してなだらかになる
年金繰り下げのシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと年金繰り下げのキャッシュフロー比較
拡大可

現役時から、生活費支出が同年代の全国平均額と比較して多めであるため、例えば退職後の60歳以降の生活費を、 退職直前と比較して15%節約したとすると以下のシミュレーション結果となり、老後の資金不足はほぼ解消される。 さらに、60歳以降も国民年金の付加年金に加入して年金を増やしたり、60歳以降も何らかの形で働いて収入を増やせば、 より安心につながる。

年金繰り下げと生活費節約のシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと年金繰り下げ及び生活費節約のキャッシュフロー比較
拡大可

(注)ベースモデルと、年金繰り下げ受給+退職後の生活費節約のシミュレーション結果の比較


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、年金を繰り下げ受給した場合の、 将来のキャッシュフローへの影響を検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や年金繰り下げの情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、年金の繰り下げ受給の要否や結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年7月 4日 初版作成
  • 2023年4月14日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


子供を私立の学校に行かせることができるか

~私立学校進学の検討事例~


私立高校の授業料実質無償化の流れや、通学範囲での国公立大学への入学が難しい場合も想定して、子供を高校から大学まで私立学校に進学させたいこともあるかと思います。 ここでは、高校から大学まで私立学校に進学させた場合に、将来のキャッシュフローがどうなるか、ライフプランシミュレーションで確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

子ども2人の教育は、国公立の学校への進学を基本としているが、私立高校の授業料実質無償化の流れや、 また大学は通学範囲での国公立大学への入学が難しい場合も想定して、 高校から大学まで私立学校に進学した場合の将来のキャッシュフローへの影響を、シミュレーションにより確認してみる。


3. 私立学校の情報

  • 私立高校 1人あたり全国平均 授業料年間40万円 その他の費用年間57万円
  • 東京都の私立高等学校等授業料軽減助成金 年間47万円(但し、私立高校の授業料を全国平均の40万円としたため、 助成金も40万円が上限となる。また、助成金の受給要件は正確に判定していない。)
  • 私立大学 学科は未定 全国平均入学金 25万円 授業料年間109万円 その他の費用年間 61万円

上記の私立学校の情報を元に、子どもの学校の選択、その他の収入に高等学校授業料軽減助成金の金額を入力して、 ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 私立学校進学の検討シミュレーションの結果

  • 教育費支出が増加するため、資金不足となる年齢が80歳→78歳に悪化する
  • 私立高校は授業料助成金の効果もあり、収支はそれほど悪化していないが、私立大学は影響が大きい
私立進学のシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと私立進学のキャッシュフロー比較
拡大可

主に、私立大学に進学する場合の支出増加に対する対策としては、例えば現在の生活費を月額2万円節約して42万円→40万円に削減すると、 資金不足となる年齢が82歳まで改善する。 他にも、本人が雇用延長などにより60歳~64歳まで働く、妻が60歳まで働くなどにより、収入を増やす方法もある。 また、奨学金を借りる方法もある。家族のライフプランとして何を優先するかによって、選択する対策も異なってくる。

私立進学と私立進学対策のキャッシュフロー比較
拡大可

(注)私立学校へ進学と、私立学校へ進学+生活費節約のシミュレーション結果の比較


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、子どもを私立学校に進学させた場合の、 将来のキャッシュフローへの影響を検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や私立学校の情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、進学する学校に依存することから、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、助成金の受給要件をご確認の上、将来のライフプランや他の様々な条件、 リスクを加味してご検討ください。

なお、ベースモデルでは、公立高校での授業料助成金の年間12万円は入力していません。 また、どのシミュレーションにおいても、本来であれば子供が中学生までの間、1人当たり年間12万円の児童手当が支給されますが、 これも入力していません。 シミュレーションの精度を上げたい場合は、これらについても入力してシミュレーションを実行してください。


6. 作成

  • 2022年7月 1日 初版作成
  • 2023年4月14日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


インフレが継続した場合に資金はどうなるか

~インフレによる影響の確認事例~


インフレ下では物価が上昇するため、現金や預貯金などのお金の価値が下がります。せっかく蓄えた老後の資金であっても、現金や預貯金だけで保有していると、相対的な価値が下がります。 年金がもらえるからと安心はできません。年金には賃金や物価の上昇率ほど上がらない仕組みが導入されています。 ここでは、賃金や年金が物価ほど上昇しない場合に、蓄えた資金がどのように目減りするかを、ライフプランシミュレーションで確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

インフレが継続して支出が増加した場合に、将来のキャッシュフロー(金融資産残高)にどのような影響を及ぼすか、 シミュレーションにより確認してみる。


3. インフレの条件

  • 翌年以降、継続的に平均0.5%物価が上昇し続けると仮定する(インフレ率 0.5%)
  • 賃金上昇率はゼロとする(但し、シミュレーションでは、賃金カーブを適用しているため、 ベースモデルにおいても年齢に応じた昇給率は加味している(ライフプランシミュレーションの仕様))
  • 生活費、教育費、一時的支出はインフレ率により増加するが、保険料やローン返済額は契約時の金額のままとする (ライフプランシミュレーションの仕様)

ライフプランシミュレーションの環境変数であるインフレ率に0.5%を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. インフレによる影響の確認シミュレーションの結果

  • 老後に資金不足となる本人年齢が、80歳→73歳に悪化
  • 50年後の金融資産残高が-2,000万円→-5,000万円に悪化
インフレのシミュレーション結果
拡大可
ベースモデルとインフレのキャッシュフロー比較
拡大可

たった0.5%のインフレ率ではあるが、50年間継続すると支出が大きく増加していくことが分かる。 特に、シミュレーション期間の後半を占める年金生活においては、年金収入が増えない(*1)にもかかわらず、 生活費支出は毎年増加していくことから、経過年数とともに収支がより悪化する。 ただし、ベースモデルでの支出が収入と比較してやや多い(*2)こともあり、支出を見直すことによりもう少し改善は見込める。 また、実際には、経済には好不況がありインフレ率も変動することから、これほど悪化する可能性は低いと考えられる。 とは言うものの、将来のインフレリスクへの対策を講じた方が安心につながる。

(*1)実際の年金の仕組みでは、賃金が下落した時は年金額もそれに応じて減少し、 賃金が上昇した時はその上昇率より一定割合抑えられて上昇する仕組み(マクロ経済スライド)のため、 年金額は下落しやすく上昇しにくい。 ライフプランシミュレーションでは年金額を賃金の変動と切り離して一定として計算している (ライフプランシミュレーションの仕様)。

(*2)一般的に、給与収入が増加すると、生活費もこれに伴って増加する傾向にあることから、ライフプランシミュレーションでは、 給与収入に賃金カーブを適用した場合には、給与収入の増加割合に一定の比率を乗じて生活費を増加させている (ライフプランシミュレーションの仕様)。 これも支出を増加させている一因であるが、ベースモデルのシミュレーションでも既にこの計算はされており、 インフレ率はこれにさらに乗じている。


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、インフレが継続して支出が増加した場合に、 将来のキャッシュフローがどのような影響を受けるかを確認する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報やインフレの条件などは架空のものであり、実在する個人に属するものでも、 将来を予測するものでもありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、実際には様々な要因で収入や支出も変動することから、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。

なお、賃金上昇率を入力してシミュレーションする場合は、給与収入が増減することから、それに伴って年金受給額も増減します。 年金計算ツールで年金受給額を計算し直して、年金の入力を修正してからシミュレーションしてください。


6. 作成

  • 2022年6月30日 初版作成
  • 2023年4月14日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


積立て投資が毎年いくらくらいでき、何年後にどうなるか

~積立て投資の検討事例~


投資初心者でも始めやすく、長期に行うことでリスクも低減できる”積立て投資”は、老後の資産形成、インフレ対策の大きな味方です。 ここでは、ライフプランシミュレーションの「積立投資額計算ツール」を使って、金融資産のうち投資に許容する最大比率や、 積立期間などから毎年の積立て金額を求め、ライフプランシミュレーションにより、老後の資金がどの程度改善するかを確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

老後の資金不足を改善する方法として、積立て投資を検討する。積立て投資により、老後の資金がどの程度改善するか、 シミュレーションにより確認してみる。


3. 積立て投資の情報

「積立投資額計算ツール」を用いて、運用期間を通して、積立投資元本の合計が、金融資産残高の一定割合以下となるように、毎年の積立額を求める。

  • 積立開始年齢:40歳
  • 積立投資期間:20年
  • 投資残高比率:40%
  • 税引後利回り:2%/年(バランスファンドの投資信託を想定)
  • 以上の条件により、投資可能額72万円/年(月々6万円)を得る
  • 購入手数料は無料、解約時の信託財産留保額(一般的には0.5%未満)は計算に含んでいない

積立て投資に関する情報を入力フォームに設定して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 積立て投資検討シミュレーションの結果

  • 20年間での積立元本1,440万円に対して、解約額は1,749万円(税引後、損益+309万円)
  • 老後に資金不足となる本人年齢が、80歳→82歳に改善
  • 但し、あくまでも計算上の期待値であり、期待を上回ることもあれば、元本割れのリスクもあり
積立て投資検討シミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと積立て投資のキャッシュフロー比較
拡大可


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、積立て投資が老後の資金をどの程度改善するかを検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や積立て投資の情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、積立て投資の実際の利回りは経済状況や世界情勢に依存することから、 結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年6月29日 初版作成
  • 2023年3月14日 2版改版
    「積立投資額計算ツール」を利用した例に変更、最新のライフプランシミュレーションの表示グラフに差し替え、 資産計算ツールの結果を更新、積立投資額計算ツールの結果を追加

7. 参考資料


老後の資金が足りるか、何歳まで働くべきか

~雇用延長の検討事例~


老後の資金が足りない場合には、収入が増やせないか、もしくは支出が減らせないかを検討します。 現在の収入を増やすことは簡単にできることではありませんが、定年退職後もできるだけ働き続けることで収入は改善します。 特に、定年退職から年金受給まで無収入の期間があるケースでは、最初に検討すべきことと言えるでしょう。 ここでは、定年後に雇用延長した場合に、キャッシュフローがどれだけ改善するかを、ライフプランシミュレーションで確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 60歳前日の年収845万円 賞与等を除く賃金月額52万円
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

老後の資金不足を改善する方法として、退職の年齢を見直すことを検討する。65歳まで雇用延長(再雇用)することにより、 老後の資金がどの程度改善するか、シミュレーションにより確認してみる。


3. 雇用延長の情報

  • 60歳~65歳の誕生日前までの5年間の雇用延長
  • 雇用延長期間の年収200万円 賃金月額16.7万円
  • 高年齢雇用継続基本給付金 雇用延長後の賃金月額16.7万円が、60歳前日の賃金月額52万円 (但し、賃金月額473,100円が判定の上限)の61%未満であることから、賃金月額16.7万円の15%の月額2.5万円、 年間30万円の給付金を受給できる(30万円×5年間)
  • 公的年金の上積み 雇用延長の5年間は厚生年金に継続加入することから、老齢基礎年金 年間6万円、 老齢厚生年金 年間5万円が上積みされ、それぞれ合計で78万円(満額)、140万円となる

60歳以降の、給与収入、給付金、公的年金の上積み分を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. 雇用延長検討シミュレーションの結果

  • 老後に資金不足となる本人年齢が、80歳→87歳に改善
雇用延長検討シミュレーション結果
拡大可
ベースモデルと雇用延長のキャッシュフロー比較
拡大可


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、定年退職後の雇用延長(再雇用)により、どのように老後の資金が改善するかを 検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や雇用延長の情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、給付金や年金の金額も条件に依存することから、結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年6月28日 初版作成
  • 2022年8月 3日 2版改版 下線部分を「年収」表現から「賃金月額」に修正
  • 2023年4月13日 3版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料


マイホームが購入できるか、住宅ローンの返済は可能か

~マイホーム購入の検討事例~


フラット35などの住宅ローンでは、全てのローンの年間返済額の合計が、給与収入の30%もしくは35%まで借りることができ、その金額と返済期間、金利から、借入可能な金額を計算することができます。 しかし、毎年無理なく返済できるかどうかは、現在だけでなく、将来のキャッシュフローにも依存します。 ここでは、現在の住居費から毎年の返済額を求め、「ローン計算ツール」を使って借入可能な金額、住宅ローン控除額を計算し、ライフプランシミュレーションで将来のキャッシュフローを確認する事例を紹介します。


1. ベースモデル家族の基本情報

  • 本人 会社員 40歳 年収700万円 60歳で定年退職予定
  • 妻 パート 38歳 年収100万円 子供が大学卒業まで働く予定
  • 子ども2人 10歳と8歳 (大学まで公立と仮定)
  • 貯蓄 2,000万円(マイホーム購入のために蓄積)
  • 現在の住居費 168万円(月額14万円、管理費込み、郊外の賃貸マンション)
  • 住居費、教育費を除くその他の支出 336万円(月額28万円)
  • 教育費 64万円(32万円×2人)
  • 医療保険 終身払い 1人月額5,000円に夫婦で加入
  • 全支出 580万円 収支 +55万円

上記の基本情報を入力して、ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


2. ベースモデル家族のシミュレーション結果

  • 現状の生活レベルを続けていくと、本人80歳ごろに資金不足となる
  • それまではキャッシュが不足することはないため、老後の資金を中心に改善を図る必要あり
ベースモデルシミュレーション結果
拡大可

現状においても、やや老後の資金不足があるが、それはそれで、他にも手の打ちようはありそうなため、 いくらくらいのマイホームであれば購入できそうか、購入した場合に課題などがあるかを、シミュレーションにより確認してみる。


3. マイホーム購入物件の情報

  • 物件価格 4,000万円(税込、郊外の新築マンション)
  • 頭金 1,000万円
  • 諸費用 200万円(物件価格の5%とする)
  • 住宅ローン 3,000万円 1%固定金利 年間166万円×20年返済
  • 住宅ローン控除 13年間で183万円 (14万円×13年の非課税収入とする)
  • 住居費 共用部管理費、修繕積立金、その他住戸内修繕費、固定資産税など 月額4万円とする
  • 将来のリフォーム費用は含んでいない(別途用意する必要がある)

上記のマイホーム購入物件の情報を元に、住宅ローン、住宅ローン控除、住居費(生活費)、頭金と諸費用の一時的支出を入力して、 ライフプランシミュレーションを実行すると、以下の結果を得る。


4. マイホーム購入検討シミュレーションの結果

  • 仮定した物件をマイホームとして購入しても、本人80歳ごろに資金不足となる状況に変わりはない
  • 60歳までは住宅ローンの返済により金融資産はあまり増えないが、資金不足に陥る前は、1年分の可処分所得以上の金融資産を確保できる
  • 住居費(生活費)が減るため、住宅ローン返済後は支出が減少して、将来の不足額が減少する
マイホーム購入検討シミュレーション結果
拡大可
ベースモデルとマイホーム購入のキャッシュフロー比較
拡大可

なお、一般的には、25~30年前後で住戸内の大規模なリフォームが必要になるため、その資金を準備する必要があること、 マンションの場合は50年前後で建て替えの可能性も出てくることから、場合によっては将来の課題となる。


5. 注意事項

本資料は、ライフプランシミュレーションを用いて、マイホーム購入を検討する事例を示したものです。 ここで用いられている家族情報や物件情報などは架空のものであり、実在する個人に属するものではありません。 また、ここに示した金額等は一例であり、マイホームが購入可能な条件や結論を一義的に示すものではありません。 実際の検討においては、個々の金額等を当てはめ、また、将来のライフプランや他の様々な条件、リスクを加味してご検討ください。


6. 作成

  • 2022年6月26日 初版作成
  • 2023年4月13日 2版改版 最新のライフプランシミュレーションで実行した結果に差し替え

7. 参考資料